2024年7月に放送予定の新作アニメ『魔導具師ダリヤはうつむかない』の制作に、北朝鮮の制作会社が関与している可能性が浮上。この問題について公式が経緯を説明しました。
北朝鮮関与の疑いとは？
『魔導具師ダリヤはうつむかない』の制作において、北朝鮮のリソースが使われた可能性が浮上しました。この疑惑は、制作過程で中国経由の外部委託が行われ、その一部に北朝鮮が関与していた可能性が示唆されています。
疑惑の背景
疑惑の発端は、中国の制作会社が下請けとして北朝鮮のアニメ制作リソースを利用していた可能性が指摘されたことに始まります。制作ファイルが北朝鮮のサーバーに存在していたことや、一部のファイルのメタデータに北朝鮮のIPアドレスが関連していたことが確認されました。
公式の対応と再制作の決定
『魔導具師ダリヤはうつむかない』の製作委員会と制作会社は、公式声明を発表し、該当部分を国内で再制作することを決定しました。
再制作の具体的な計画
再制作は、日本国内の信頼できる制作チームによって行われる予定で、作品の品質やストーリーに影響を与えないように細心の注意が払われます。
業界への影響と今後の対応
今回の事件は、アニメ制作業界に大きな影響を与えました。特に、制作過程の透明性や外部委託の管理の重要性が再認識されています。
制作過程の透明性向上が必要
制作会社は、今後、制作過程での企業やスタジオの詳細な確認を行い、透明性を高める必要があります。これにより、ファンや投資家に対する信頼を確保し、同様の問題が再発しないようにすることが求められます。
北朝鮮への発注に関する問題点
北朝鮮に制作を発注することが問題視される理由は、以下の点にあります。
1. 国際制裁の影響
北朝鮮は、核開発や人権侵害などの理由で、国連および各国から厳しい経済制裁を受けています。これにより、北朝鮮との商取引や労働力の利用は、国際法に違反する可能性があり、企業にとって重大なリスクを伴います。
2. 資金の流れと国家の利用
北朝鮮の労働者や企業への資金が、政府の外貨獲得手段として利用される可能性が高いとされています。特に、アニメ制作のような創造的な産業で得た収益が、北朝鮮の核開発やミサイルプログラムの資金源となるリスクがあります。
アニメ制作会社の声明と対応策
制作会社の公式声明では、北朝鮮の関与について「否定できない」とし、ファンの信頼を回復するために再制作を行うことを約束しています。
公式声明の全文
アニメ「魔導具師ダリヤはうつむかない」に関する報道への対応について
本製作委員会によるアニメ「魔導具師ダリヤはうつむかない」において、北朝鮮の制作会社が関
与していたと疑われる報道につきまして、大変お騒がせしておりますことを謹んでお詫び申し上げ
ます。
今回の報道を受け、制作に関わったスタッフの調査を行った結果、本製作委員会から制作委託
を請けた颱風グラフィックスから日本の制作会社へ、同社から中国の制作会社へ、更にそこから別
の中国の制作会社へ一部の作業が委託されたことが判明しました。
これらすべての委託先に対し、作業スタッフを特定するため、各話に関わったスタッフリストの提
出を求めたところ、これに応じない会社が１社ありました。
したがって、当該会社へ委託した作業については、北朝鮮の制作会社の本作への関与の可能
性が否定できないと判断し、該当部分をすべて国内スタッフにより制作し直した上で放送することと
いたしました。
今後のアニメ制作におきましては、委託先も含めて適正な制作プロセスの徹底につとめて参りま
す。
2024年６月７日
アニメ「魔導具師ダリヤはうつむかない」製作委員会
まとめ
北朝鮮関与の疑惑は、日本のアニメ業界にとって大きな試練となりました。しかし、公式の迅速な対応と再制作の決定は、ファンの信頼を回復するための重要な一歩です。今後、制作過程の透明性と国際的な協力に対する慎重な対応が求められます。この事件を通じて、業界はより良い未来に向けて前進することが期待されます。
コメント